昔ながらの漁村風景や素朴な雰囲気にひかれ、写真家やスケッチ愛好家の「須賀利ファン」が急増しています。
 尾鷲市の飛び地「須賀利」へのアクセスは、昭和57年に紀北町回りの県道が開通するまでの長い期間、巡航船しか交通の便がありませんでした。
巡航船は現在でも運航しており、12月の日曜日に臨時巡航船で尾鷲港「桃頭島」「佐波留島」『元須賀利』須賀利町のコースで須賀利に行ってきましたのでレポートします。

尾鷲市須賀利漁港

 巡航船は尾鷲港から約25分。アオサギがコロニーを作る佐波留(さばる)島、桃頭島(とがしま)割亀(わりがめ)島などの島風景を楽しんでいるうちに、須賀利港に着きます。

桃頭島

佐波留島

巡航船桟橋

 桟橋を降り、海岸通りを少し左に歩くと、堤防の向こうの床屋さんのサインポールを目印に進みますと、集落の高いところにお寺が見えてきます。
長い石段を上がると須賀利集落が一望できる普済寺にたどり着きます。きらきらと輝く海が一段ときれいに目にはいり、なつかしい風景が違う時間が流れてい るようで時間が過ぎていくことを忘れてしまいます。

須賀利湾

普済寺からの風景

このお寺は、竹中工務店の祖となる宮大工の棟梁竹中和泉が建てたと言われ、 寺の彫刻の戸袋は一度観てみる価値のあるすばらしいものです。また、タイミングが良ければ住職さんの歯切れの良い須賀利の歴史話が聞けるかも。その話術は自分がその登場人物になったように知らず知らず引き込まれてしまいますよ。

普済寺

 元お風呂屋さん(末広湯)の通りが車も通らない「本通り」です。本通りにある「何でも屋」のお店をながめ散策を楽しんでいますと「あんたらどこからきたんじいー(どこから来たの)」「そおやりー」と昔からの知り合いのような懐かしい声が聞こえてきます。

昔のお風呂やさん

 本通の端にある高宮神社でお参りをしてみてはいかがでしょうか?あなたの願い事が叶うかな。また、高宮神社の境内から見下ろす風景は風待湊として栄えた歴史を感じさせます。

風待湊

巡航船から観た「海の熊野古道」の景色は最高でした。あなたも、お弁当を持って巡航船で須賀利を散策してみませんか?

日曜日は定期巡航船はお休みですが、市役所に問い合わせたところ、金額が折り合えば臨時巡航船も出してくれるそうです。(Y)

須賀利巡航船についてのお問い合わせ先
  尾鷲市須賀利出張所 電話0597-22-0001


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